いつも心に鳥をーぱはりんです。
”鳥には怖がる色がある”とよく見聞きすることがあります。
鳥好きとしてはカラスや鳩を害鳥と思ってほしくはないですが...
「カラスの怖がる色って何?」
「鳩が嫌がる色は?」
ゴミを荒らされたり、ベランダをフンで汚されると、きっとそんな疑問もわきますよね。
野鳥やペットを含め、日本にいるだけでも鳥の種類の数はかなりの数。
その中のたった1種類ではありますが、「文鳥」と暮らしてきて色と鳥の関係について観察してきました。
この記事では、文鳥を観察してきて鳥と色の関係について思うことを交えながら、鳥が怖がる色についてお届けします。
鳥が見ている色の世界
いろんな色が存在しているこの世の中。
鳥たちが暮らしている姿をみると、なんだか人間と同じ色の世界をみているのかなと思ってしまうこともあると思います。
でも、鳥には人間とは違う色の世界が広がっているんです!
人間の色の認識
まず参考に、人間の色の認識です。
人間が認識できる色は「赤・青・緑」。
色の三原色と言われる色の組み合わせでいろんな色を認識しています。
もう少し踏み込むと、人間の目には、「赤色を感知する細胞」・「青色を感知する細胞」・「緑色を感知する細胞」があります。
ここでちょっと音楽を想像してみましょう。
音楽はイメージしやすくするための例えです。
音にはざっくり、「低い音の領域」「高い音の領域」「それ以外の中間の音の領域」があります。
最近のオーディオ機器ではそれらを自分の好みに合わせて調節できますね。
そして、その組み合わせ方によって同じ音楽でも違った音の響きに聞こえます。
例えば、1~10の数字によってどれだけその音域を響かせることができるか決められるとします。
「低い音の領域」:7
「高い音の領域」:4
「それ以外の中間の音の領域」:5
〔7・4・5〕という組み合わせができ、1つの音の響きが決まります。
色は自分で調節して認識するものではありませんが、色も同じことがいえます。
人間が色を見た時、その3つの細胞がそれぞれどれだけ色を感知したか、その組み合わせで人間は色を認識しています。
そして、人間が認識できる入りの数はなんと100万通りと言われています。
鳥の色の認識
さて、次に鳥ですが、人間の「赤・青・緑」に加えて「紫外線」も見えていると言われています。
夏に聞く「紫外線」と同じものです。
「今日は紫外線が強いので~」というフレーズを夏場のニュースでは耳にすることがあると思いますが、そうは言われても、人間の目には実際には見えないですよね。
でも、鳥にはその紫外線も見える能力があるんですね。
そしてその「紫外線」が認識できると、色の見え方が人間とは異なります。
鳥が見ている色の世界はとってもカラフル
繰り返しになりますが、鳥には人間には見えない「紫外線」という領域の色を見ることができると言われています。
人間には紫外線が見えないので、分りにくいですね。
紫外線と通すと色が変わるということをイメージがしやすいように、太陽を紫外線で撮影した写真とそうでない写真を通してご紹介します。
全く色が変わりますね。
このように、紫外線が認識できると、同じものでも色が違って見えます。
イメージできたでしょうか?
鳥の目から見える色を撮影したものはありませんが、鳥が紫外線を認識できるということは、鳥は私たち人間とは違った色の世界を認識していると考えられます。
そして、人間以上にとてもカラフルです。
ここでちょっとだけ色の波長について
むずかしい話はおいておいて、上の絵をみていただくと、「Visible light」と書いてあるところがあります。(「Visible light」=可視光)
これが人間が見える色の範囲です。
なんとも狭いですね。
それでもこの狭い中に紫から赤色までの様々な色が含まれており、先ほどもお伝えしたように、人間はこの狭い範囲で100万通りの色を認識しています。
「Visible light」の左横に「Ultra violet」と書かれているところがあります。
これが「紫外線」の範囲です。
鳥はこの範囲も認識できるので、鳥が人間以上にたくさんの色を認識できるということが想像できると思います。
文鳥が怖がる色
さて、ここで文鳥の登場です。
赤とか黄色とか、くっきりはっきりした色、すなわち原色といわれるような色を怖がると以前は思っていました。
ですが、長年文鳥たちと暮らしていて、どうも色そのもの、特定の色を怖がっているようには思えないのです。
色を怖がっている?
私の家にもいろんな色のものが置いてあります。
文鳥たちが暮らしている部屋も同様です。
赤いものもあれば、黄色いものもあるし、金ぴかの金色のフレームなんかもあります。
金ぴかなんて光って鳥にとって怖そうですが、なんと、その金ぴかのフレーム(置くタイプ)の後ろがお気に入りの別荘になっており、金ぴかのフレームの横に鎮座していることもよくあります。
ほかにも、赤や黄色が使われているカラフルな本を置いていても、特に怖がる様子もない。
反対に、派手ではない、どんなに優しい色であっても怖がるときがあります。
では何に怖がっているんだろう?
考えました。
どうも、特定の色に怖がっているのではなく、「形」や「見たことのないもの」に怖がっているようです。
特に「形」に対しては怖がるものが決まっています。
今回は色の話なので長い説明は省きますが、例えば”長いもの”。
本能的にヘビ等の天敵を連想させるのでしょうか。
色について、ヒナの時から目にしているものは、どんな色であっても特に怖がっている様子がみられません。
鳥の中で「大丈夫」という認識があるのでしょう。
そして、好きな色はありそうで、自分の体の羽の色と同じ色には安心感を感じているようです。
まとめ
鳥の見ている世界は人間以上にカラフルです。
なぜならそれは鳥には紫外線を認識できる能力があるからなんですね。
そして、鳥には特定の色を怖がるという特性はないように考えられます。
どちらかと言えば、色より「形」に恐怖を感じるようです。
カラスや鳩にお困りの際は色を意識するより、ものの形に工夫されると鳥のなかで「警戒警報」が発令されて近よりにくくなると考えられます。
鳥が見ているカラフルな世界。
人間にとっては夢の世界。
想像がふくらみます☺