鳥 つれづれ日記

いつも心に鳥を

伝書鳩【歴史あるポッポ郵便】~その仕組みとハトたちの姿~

いつも心に鳥をーぱはりんです。

 

ハトが人から人へお手紙を運んでくれる。

なんだかロマンチックな気もしますね。

 

その名も『伝書バト』🕊

 

間違わずにちゃんと届られるの?

帰ってこられるの?

なんて思いますよね。

 

今は電子メール、SNSの時代。

ボタン一つで瞬時にメッセージが相手のもとへ。

 

そんな時代にハトが手紙を届けてくれたら素敵だなぁ~♡と思ってしまう鳥好きとしては思わずにはいられません。

 

この記事では手紙を届ける伝書バトの仕組みとハトたちの姿についてお届けします。

 

 

伝書鳩【歴史あるポッポ郵便】

 

 

伝書鳩、いっけんそんなに古くないように思えますね。

ですが、なんのその。

伝書鳩の歴史はびっくりするくらい遙か昔にさかのぼります!

 

歴史あるポッポ郵便

 

伝書鳩のとてもとても歴史として、紀元前約5000年前のシュメールものがあります。

紀元前約3000年前のエジプト古代ローマでも伝書鳩の記録があり、伝書鳩がいかに歴史あるものかを感じさせられます。

 

「鳩」という鳥がずいぶん昔から人間の身近で人間と共に暮らしている鳥だということを感じられるのではないでしょうか。

 

伝書鳩の仕組み

 

 

公園でほっこらほっこら平和そうにくつろぎ、のんびりしている姿をみると、手紙を届けて帰ってくるという大仕事が本当にできるんだろうか?なんて、鳩に失礼ながら思ってしまう時があります。

 

でもちゃんとできるんですね。

伝書鳩さんには伝書鳩さんに備わった仕組みがちゃんとあるんです。

 

伝書鳩はなぜ帰ってこられるのか?

 

伝書鳩が伝書(お手紙)を届けて帰ってこられるのは、帰巣(きそう)本能によるものです。

 

帰巣本能とはどこにいてもちゃんと自分の巣に帰れる本能のことです。

生まれつきの”天然ナビゲーションシステム”が備わっているといったところでしょうか。

 

この帰巣本能については諸説あります。

よく言われているのもが2つあります。

 

  • 巣があるところの太陽の位置飛び立ってスタートする地点の太陽の位置ズレ、すなわち、太陽をコンパス代わりに使い帰る方向をとらえている”太陽コンパス説
  • 地球が持つ磁気と地球から生じている地場をとらえることで方向を感じ取っているという”地磁気説

 

どちらにしてもすごいですね。

 

ですがここでちょっと疑問ですよね。

「伝書鳩は飛ばして、手紙届けて帰ってくるんじゃないの?」

 

そうです。

行ったっきりでは困りますね。

ですが、行ったっきりなんです

一方通行

 

また、1羽の鳩が伝書(お手紙)を届けて回るというのも不可能なので、伝書を届けたい届け先がいくつかある場合は、お届け先の数だけ伝書鳩を用意しなければなりません。

 

特殊な例として、「往復鳩」というものと「移動鳩」というのがあります(ありました)。

 

詳しいお話はここでは割愛しますが、「往復鳩」はその名の通り往復できる鳩。

そして、「移動鳩」は移動するお届け先に伝書を届けられる鳩です。

通常、移動するお届け先に伝書を届けるのは不可能とされています。

 

いずれにしても、どちらも特殊な訓練を受けていたと考えられます。

 

伝書鳩になれるハトとは?

 

 

伝書鳩はどこでもいる鳩、ドバト・カワラバト、と言われる鳩が品種改良されたものです。

 

いわば鳩界の運動選手

しかも血統書付き

 

品種改良されていることで、長距離を飛ぶことに耐える強靱な体・体力通常の鳩以上の抜群の方向感覚を持っています。

 

通常よく見るドバトと比べた時の伝書鳩のおおまかな説明。

 

  • 体つきはガッチリ体型で足も太くて丈夫
  • 顔つきは鼻の部分の盛り上がりが大きくくちばしも太くて短い

 

見た目も運動選手体型の鳩。

筋骨隆々の鳩です。

顔つきも引き締まってます。

 

そして、現代では脚環(きゃくかん)をつけています。

登録されているので、それを識別するための標識です。

 

ワクチン接種も義務になっています。

 

とても丁寧に飼育され、訓練され、管理された鳩ということがみてとれると思います。

 

伝書鳩とレース鳩は違うの?

 

 

伝書鳩と同様、よく聞くレース鳩とどう違うのかと疑問に思われるかたもいらっしゃると思います。

 

実は現代では残念ながら鳩が伝書(お手紙)を運ぶということはほとんど行われなくなっています

でもちゃんと伝書鳩さんたちは存在しています!

 

それがレース鳩です。

 

すなわち、伝書鳩とレース鳩は同じ鳩を意味します

 

レース鳩としての現在

 

現在はレース鳩として活躍しています。

名前が違うだけで、レース鳩が持つ特徴は伝書鳩と同じです。

伝書鳩の持つ高い能力が、現代では鳩のスポーツとして活かされているんですね。

 

迷い鳩について

 

レース鳩も帰れなくなってしまうことがあります。

まさに迷子です。

 

もし、脚に輪っか(脚環)をつけた鳩を見かけたら、それはレース鳩です。

見つけた際には保護し、『日本伝書鳩協会』または『日本鳩レース協会』に連絡を差し上げて下さい。

『日本伝書鳩協会』:NIPPONから始まる番号。

『日本鳩レース協会』:JNPから始まる番号。

 

とてもとても大切にされている鳩さんです。

飼い主さんの元へ帰ることができますように🍀

 

まとめ

 

意外にも歴史は紀元前にまでさかのぼる伝書鳩。

人間と共に長い歴史を現代に至るまで歩んできたんですね。

 

そして鳩界の運動選手的存在。

長距離を飛ぶことに耐える強靱な体・体力と抜群の方向感覚を兼ね備えた鳩。

 

巣帰本能を利用して伝書(お手紙)を運んでいた鳩さんですが、時代の流れで現代ではその特性を活かしてレース鳩に。

ワクチン接種も含めた徹底した管理下の元で飼育されています。

 

めったにお目にかかれることのない鳩ではあると思いますが、伝書鳩・レース鳩さんの活躍をこれからもお祈りしたいです☺